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​四向獅子の歌

the Tanka of Four Lions

 四向獅子とは、臘扇堂の頂きで東西南北を向いている、四頭のことであり、何者も恐れない仏の化身です。しかし、「四向四果(修行の段階)」などという語もあり、私には仏法の守護者、また修行者のシンボルにも見えました。そんな姿に託して、記された詩集の一部です。一番左の行の「漢字」は、云わばその都度の、歌の「お題」です。

 今の仏教はカオスです。仏教と真宗と西洋哲学の総合を志した、清沢満之の精神が生かされているとは思えません。しかし、如何なる危機をも越えて、仏教は伝わって来た。その中心には、普遍的な言葉の力があり、人間の命の根拠を示しているのは、明らかです。

 作者は真宗の教師ですが、ドイツ文学の研究者でもありました。短歌とも自由詩ともつかない、一般には意味難解なものでしょうが、仏教の真実と言葉の縁起を、少しでも感じて頂ければ、幸いです。(暁烏照夫)

BGM

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